31 梅雨空

梅雨もそろそろ終わりに近づき、時折太陽の日差しが、肌にじんじんきますが、皆さまいかがお過ごしですか。淡い青紫色の花びらが雨に濡れてきれいだった紫陽花もおわり、これからはまっ黄色のヒマワリが咲いてきますね。

花しょうぶ

6月中旬、クリニックから近くの笠幡で花しょうぶ祭りをしているところがあると患者さんからお聞きして行ってきました。色とりどりのあでやかな菖蒲が所狭しと咲きみだれ、のどかな田園風景と重なり1枚の絵になっていました。毎年、地元の方が丹精こめて咲かせる菖蒲、来年も見に行きたいと思っています。

久々の泣ける映画

先月、大人気の『ROOKIES 卒業』を若葉のシネプレックスで観てきました。1998年~2003年まで週刊ジャンプに連載され、また1200万部を売り上げたベストセラーコミック。テレビでもドラマ化され、子どもたちが毎週観ていました。舞台が私の大好きな高校野球ということもあり、私まで欠かさず観るように(笑) 今回、そのテレビの続きが映画化されたのです。

甲子園・予選大会の試合中に起きた暴力事件がきっかけで、活動停止になり、野球を、夢をあきらめかけた二子玉川学園高校野球部員の生徒たち。そんな不良のレッテルをはられた生徒たちに、新米教師の川藤は野球を通して夢をもつことの大切さ、素晴らしさを教えるという内容。川藤先生に導かれながら甲子園をめざし奮闘する生徒の成長と絆が描かれています。この“絆”が熱く心に響き、何回涙を我慢したことか!!とても高校生には見えない出演者なんて気にならないぐらい(笑)、ドラマに入りこんでしまいました。いやぁ~感動的なシーンがたくさんありました!

以前「院長の部屋」でお話ししましたが、私の小・中学の先輩が岡山東商のエースピッチャーとして、春、夏、甲子園に出場しました。彼も挫折を繰り返しながらも、努力に努力を重ね、甲子園出場を果たしたことを思いだしました。

実は、この『ROOKIES』と同じような出来事が実際にもあったんです。ずい分前になりますが、NHKのドキュメンタリー番組「プロジェクトX」というサクセスストーリーをテーマにした番組で、京都一荒れていた京都伏見工業高校に熱血教師が赴任し、ラグビー部を京都No1のチームにしてしまったというもの。生徒に「誇り」を植えつけ、非行をなくそうと、まっすぐに生徒と向き合った先生でした。初めての公式戦では、名門花園高校に112対0と大敗したにもかかわらず、なんと翌年には同校にリベンジを果たし、全国大会に出場したという夢のような話です。人生あきらめずに努力に努力あるのみと改めて胸にきざむ思いです。

映画の中で、川藤先生が格言を連発するのですが、その中で、私は「礼の用は和を貴しと為す」が好きですね。“出会ってきたすべての人のおかげで今の自分があることを知るからこそ、その気持ちにできる限りの礼を尽くして答えなければならない” この言葉、今の自分にぴったりくる気がしています(*^-^*)


[c]2009 映画「ROOKIES」製作委員会

アルコールと糖尿病

うっとうしい梅雨が明けると、ビールのうまい、まぶしい夏がやってきます。アルコールはカロリーが高く、血糖値を上げるので糖尿病の方々にはご法度と言われていますが、いろいろデータをみると一概にそうとも言えないのです。

欧米の報告で、毎晩ワインを飲むグループと飲まないグループでは、わずかながら飲むグループの方が空腹時血糖が低いのです。また日本でも日本酒に換算して三合未満の飲酒ならむしろ飲まない方々より血糖のコントロールが良好とのデータもあります。またハーバード大学からも、適度な飲酒は糖尿病の約80%の死因となる心筋梗塞の発症を減少させるとの報告もあります。要は、アルコールは「ストレスの解消」が最大の効能ということなのです。

ストレス→交感神経の緊張→副腎からアドレナリン、コーチゾールの分泌増加→血糖の上昇という図式からもうなづけます。アルコールの中でも炭水化物を含まないブランデー、ジン、ウォッカ、焼酎などが、炭水化物を含むビール、日本酒よりもカロリーが低いのでオススメです。ですから暑い夏は、とりあえずビール、そのあとは焼酎などに切り替え、適度の量を守ってください。

もうすぐ本格的な夏がやってきます。家の中でも熱中症は起こります。水分補給を忘れずにお元気でお過ごしください。