40 東日本大震災から4ヶ月

東日本大震災から早4ヶ月が経とうとしています。未曾有の災害により、現在も体育館などで避難所生活をされている方々がいまだ2万人以上いらっしゃいます。体験された方にしかわからない避難所生活のご苦労に加え、この暑い夏!!それはそれは大変なことだと思います。一日も早く元の生活に近い日々をおくれる日が来ますことを心より願っております。

日本の底力

今回、原発や被災地のたいへんなニュースが入ってくる一方で、日本の底力を感じさせる記事も多々見うけられ、改めて日本人のすごさを感じたこの4ヶ月でした。
◆ある大手飲料メーカーは、会長が社長だった当時に阪神淡路大震災を経験されていて、幹部研修などで常々説いてきた「災害時には被災した人たちを真っ先に支援しよう!」の言葉。その言葉が生きていたのでしょう。東北6県と茨城県にある計25ヶ所の支店が本社の指示を待たずして動き、避難所に計60万本の飲料水を届けたとのこと。
◆ 日本郵船は、3月15日に最新鋭の大型船を韓国の釜山(プサン)港から呼び戻し、3月17日に神戸港に寄港し、日本経団連が加盟企業などから集めたレトルトカレーやカップ麺、乾電池やベビー用品など146トンを青森県の八戸港へ運びました。
◆東北新幹線の復旧工事も、延べ3500人の職員たちが加わり、曲がった線路を鉄道マンの意地とプライドで大変スピーディーに直しました。今回のようなアクシデントを、このような早さで復旧させたのは、前例のない驚異的な出来事だったそうです。
◆自治体の動きも機敏で、兵庫県など2府5県で作る関西広域連合は、阪神淡路大震災の教訓を活かしながら、息の長い支援をしようと各府県ごとにカウンターパート(受け入れ担当部)を決め、被災地に職員と物資を送り込む。
◆兵庫県は3月14日に徳島・鳥取県とともに宮城県庁内に現地支援本部を設置。その後、気仙沼市や石巻市などにも、支援拠点を設け、避難所運営やがれきの撤去などに協力した。

これらはほんの一部ですが、全国各地からボランティアとして被災地に入られた方々もたくさんおられたと聞きます。難しい問題は山積みだと思いますが、なんだか心が温かくなりました。これからも官民が協力しあいながら、復興がスムーズに行われることを切に望むところです。

初めてのイチゴ狩り

震災後はどこにも出かける気分がしなくて、じっとしていたのですが、久しぶりにゴールデンウィークに家族全員が集まったので、知人に教えてもらった近く(毛呂山町)のイチゴ農園「苺の里」にイチゴ狩りに出かけてみました。

たらふくイチゴが食べられるぞ!とその日は朝からウキウキ気分(笑) お天気もよく、300坪ほどのビニールハウスの中には、子どもや車椅子の方のために低い位置とと大人の目線の高さに、色鮮やかな真っ赤なイチゴがいっぱい実っていました!! そこは、バリアフリーのいちご農園。お邪魔した時は、あきひめと??2種類のイチゴが育っていました。練乳を手にしながら、「どれが甘いかなぁ~」と赤いイチゴを探しながら食べ歩く楽しさ。やみつきになりそうでした。知人の話によると、冬は、大粒の甘いイチゴもあったとのこと。

イチゴ狩りは予約制で1時間。時間内なら、イチゴ食べ放題、用意された飲み物が飲み放題、トッピング(チョコソース、イチゴソース、コーンフレークなど)の種類も豊富なアイスクリームもなんと食べ放題。農園手作りのイチゴソースをかけて食べるアイスクリームは格別でした。席も用意されているので、家族でのんびりとイチゴ狩りを楽しめました(*^_^*)
イチゴ狩りは、12月中旬~イチゴがなくなる6月末頃まで開園とのこと。今度は、大粒のイチゴのある冬にお邪魔したいと思っています。

大きくなったミナミちゃんと新しい仲間

相変わらず元気なミナミちゃん!!前回、このページでご紹介してから、サイズは1.5倍程度に成長。動きも機敏で、食欲旺盛です。でも大きくなったと言っても、まわりの魚くんたちと比べれば、まだまだ小さいのですが。
ミナミちゃんは、1日2回の食事時間になると、水槽の右上角のエサやり場に身体をヒクヒク振りながら、愛らしい瞳をクリクリさせて登場します。食べ方も上手になりましたが、一度口に入れるとしばらくは「モグモグ モグモグ」と次を食べるまでに他の魚より少々時間がかかり、満腹になるとまったりとした様子で海水の中を漂っています。

先日、新しい仲間がやってきました。「ハタタテハゼ」といい、体長4センチくらいで背びれがアンテナのように立っているのが特徴です。淡桃色の身体から濃紅色の尾ビレに至るまでのグラデーションが非常に美しい魚です。
水槽の中央あたりをツンツンとホバリングするような泳ぎ方がとても可愛らしく愛嬌があり、水槽の中ではちょっとしたアクセントになって、いいキャラを出しています。第1診察室にいらした時はぜひ観ていってください。

血液はサラサラですか?!

さて、皆さんの血液はサラサラですか?
血液は全身への酸素や栄養を届けるという大切な役目があります。私たちが毎日健康に暮らせるのは、血液がサラサラの状態で体中を流れているおかげです。ところが、偏った食事や運動不足による体重増加、たばこ、ストレスなど、これらは高血圧や高脂血症、糖尿病などの生活習慣病を招くことがあります。やがて動脈硬化が進み、ついには心筋梗塞や脳梗塞を引き起こしかねません。実際にリスクを抱えている患者さまの中には、血液の流れが悪い方をしばしばお見受けします。

極寒の地で農作物が育たない北極海のグリーンランドに住むイヌイットの人々は、アザラシや魚を主食としてして暮らしているため、心臓病で亡くなる方が極めて少ないことが知られています。これは、イヌイットの人々の血液の中に、アザラシや魚の脂肪に含まれる脂肪酸でエイコサペンタエン酸(EPA)が多く含まれているからです。
海に住む生物だけが持っているEPA。EPAは、プランクトンなどの体内で作られ、哺乳動物自らは作ることができません。海では、プランクトンを魚が食べ、その魚をアザラシやオットセイが食べるといった食物連鎖によって、海のあらゆる生き物にEPAが取り込まれます。そして、EPAを長期間取り続けると血液成分(赤血球・白血球)に取り込まれていくのです。その結果、血液を固まりにくくさせたり、血管をしなやかに保つほか、高脂血症を改善する働きを持っていることが確認されています。EPAの多彩な作用が誤った生活習慣から起こる動脈硬化性疾患の進行を遅らせる可能性があると注目されています!

食生活の欧米化により、日本人のEPAの摂取量は年々減少し、ストレスなどが加わって、動脈硬化、心筋梗塞などの生活習慣病が増加しています。EPAは、私たち現代人にとって、まさに母なる海からの贈り物と言えるでしょう。
現在、 EPAのサプリメントなどいろいろなものが出回っていますが、内科でも純度の高いEPAを処方することができます。魚の中でも、青魚にEPAが非常に多く含まれていますが、痛風など疾患によっては、青魚を食べすぎると尿酸が高くなる可能性もありますので、ご心配の方はご相談ください。

ガンバレ日本!

それにしても暑い夏が今年は早くやってきましたね。計画停電で翻弄された春のこともあり、夏になるのが心配でしたが、企業努力が効果を奏し、なんとか今のところ電気が消えずにいますね。
今年は節電の夏です。クリニックも電気を無駄に使わないよう注意していきたいと思っています。これから夏本番です。お元気でお過ごしください!!